本学科について

九州大学医学部生命科学科は、平成10年に設置された4年制の学科で、

「基礎医学研究者」の養成を行っています。

「生命科学科って?どんな勉強をするの?」

みんなの疑問を新納生命科学科長に聞いてみよう!

九州大学の生命科学科の特徴は?

  「日本で数少ない『医学部の中の』生命科学科」ということが最大の特徴です。医学科と同じ医学教育(基礎医学および臨床医学の一部)を受けながらも、臨床医ではなく、「研究者」として生命科学分野で活躍する人材の育成を目指します。

  九州大学では、学生は学科ごとにカスタマイズされた「専攻教育科目」という専門教育を受けます。生命科学科の専攻教育科目では、3年生の前期まで、医学科の学生とともに医学に関する講義を受講します。定期試験も医学科と同じものです。

  この教育こそが、生命科学科の目的である「医学的素養の教育をしっかりと受けた生命科学研究者の養成」を支える基盤となっています。

  これに加えて特徴的なのは研究者養成を意識した独自のカリキュラムです。早期に研究室で研究生活を体験する「研究室訪問」や、学会発表などを意識した「英語によるポスター発表会」、4年生の一年間は希望する研究室で卒業研究を行い、「卒業研究発表会」の場で発表を行います。

  入学定員は12名であり、「少数精鋭」なのも特徴のひとつにあげられます。卒業研究で選べる研究室の数は学生の数よりもずっと多いため、希望する研究室で行き届いた指導を受けることができます。少人数なのもあってか、学生どうしのつながりが強く、学年を超えて在学生、卒業生のネットワークができているようです。

農学部、理学部など医学部以外に「生命科学科」がある大学もありますが、どのような違いがあるのですか。

  確かに農学部、理学部などにも生命科学科は設置されています。それぞれに良さがあるのですが、 ここでは本学科の良さを述べます。

  医学の各学問では、ヒトのカラダの仕組みについて、分子レベルから各臓器の相関、外部からの要因から受ける体の中での変化、防御システムなど、正常機能と病態の両面から体系的に学びます。「体系的」という言葉をもう少し分かりやすく言うと、広範囲のもの全てが互いに関連している様、ということになるでしょうか。

  ヒトのカラダについてこれだけ多角的、体系的に学べるのは医学部ならではです。生命のメカニズムを解明する際に、異なる事象の関連性が大きな鍵となることがあります。その時にこの医学教育の効果が発揮されることが大いに期待されます。

「ヒトについて学びたい、研究者になりたい。」という場合、医学科、生命科学科どちらを選んでもいいのではないかと思うのですが。

  生命科学科は4年制の学科で、臨床医学に関する実習が全くなく、早期に研究を開始できるという点が利点があります。3年生の研究室配属、4年生の卒業研究と学部生のうちから研究に集中して取り組める環境になっています。卒業後は多くの学生が大学院に進学し、基礎医学分野の研究者を目指します。

  一方、医学科は6年制の学科です。4年生までに座学を終え、5,6年生はスチューデントドクターとして実際の医療機関で臨床実習を行い、医師免許を取得します。その後も大半の学生は卒後研修へと進み、「良き臨床医」としての道を歩んでいくことになります。医学研究者を目指す場合に、臨床の研究には医師免許が必須のため医学科へ入学が必要ですが、基礎医学の研究をする上では医師免許は必須ではありません。

  基礎医学研究者として医学や生命科学の発展に貢献したい。そのような志を持っている学生さんはぜひ生命科学科を選んでください。

もっと知りたい方は、下記もチェック!!

[学科紹介] http://www.biomed.med.kyushu-u.ac.jp/education/

[人材育成・進路] http://www.biomed.med.kyushu-u.ac.jp/education/career.html

[入学を希望する諸君へ] http://www.biomed.med.kyushu-u.ac.jp/admission/