2016年06月07日
専攻教育
平成28年度 生命科学入門 体験学習
生命科学科2年生9名は平成28年6月2日(木)の「生命科学入門 体験学習」で、佐賀県鳥栖市にある九州国際重粒子線がん治療センター、九動株式会社並びに久光製薬関連の中冨記念くすり博物館等の見学をしました(引率者:国際医科学教育ユニット 高橋)。 最初の訪問施設は、平成25年に佐賀県鳥栖市に開院した九州国際重粒子線がん治療センター(通称:SAGA HIMAT)で、センター長の塩山先生にご案内いただきました。日本では、今や二人に一人はがんに罹患する時代となっており、我が国4か所目、九州では初となる重粒子線の治療施設のニーズは非常に高まっています。はじめに2階のカンファレンス室で塩山先生から、広がるがん治療の選択肢の一つとしての放射線治療について導入のお話をしていただきました。従来からのX線・γ線等の光子線による治療とは異なり、先進医療と位置付けられている重粒子線(炭素線)の特徴について丁寧に説明していただきました。続いて、2グループに分かれて、塩山先生に施設内を案内していただき、実際に治療が行われている現場を見学させていただきました。 |
SAGA HIMAT 集合写真 |
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SAGA HIMAT セミナー |
その後、実験動物・飼育器具機材の開発をされている九動株式会社で、上田社長、北村様ほか社員の皆様の歓迎を受け、施設の見学をさせていただいた後、ランチョンセミナー形式で実験動物としてのマウスについてお話をいただきました。
九動株式会社 施設内見学 |
九動株式会社 ランチョンセミナー |
次の中冨記念くすり博物館では、まず、斉田館長に博物館の由来についてご説明いただきました。入口ロビーの壁面を飾る「生命の種子:SEMI DI VITA(チェッコ・ボナノッテ作)」や、1階展示室にある19世紀末のロンドンの調剤薬局を移設再現したアルバンアトキン薬局(Alban Atkin Chemists)、さらに2階展示室では「田代のくすり」、復元された江戸時代の薬舗、生薬の理解のための色々な展示等について、丁寧にご説明いただきました。また、併設されている薬木薬草園では、「くすり」になる様々な植物についての説明を受けながら見学することができ、本の中でしか知らなかった植物の実物をみることができました。
最後に訪問した久光製薬株式会社鳥栖工場では、スライドによる会社と製品の説明を受けた後、きれいに清掃された敷地内のサロンパス並びにモーラスの2つの製造工場の見学をしました。1847年(弘化4年)に小松屋としてスタートした会社は、貼り薬(TDDS: Transdermal Drug Delivery System 経皮薬物伝送システム製剤)に特化して研究開発・製品化を進め、常に改善を続けてこられたことを知りました。製品を作る過程での様々な工夫についてのご説明もいただき、学生達の興味を引いたようです。
今回の訪問先は4箇所と多かったのですが、鳥栖エリアで完結したのでコンパクトな見学でした。夕方5時前に、無事に病院キャンパスに戻りました。
中冨記念くすり博物館 入口ロビー |
中冨記念くすり博物館 薬木薬草園 |
久光製薬株式会社工場 セミナー |
中冨記念くすり博物館 集合写真 |
■ 学生の感想文[PDF]