学生生活

2020年10月20日

その他

医学部サークル 数理医学研究会の研究活動が米国科学雑誌「PLOS ONE」に掲載

  医学部サークル数理医学研究会の研究活動が米国科学雑誌「PLOS ONE」に掲載されました。
  この研究活動は、現在研修医2年目の河村 正太郎先生(平成30年度医学科卒)が在学中に飯塚 統(平成26年医学科入学)さんと系統解剖学分野 三浦 岳教授の指導のもとで行われていた研究で、2020年10月に米国科学雑誌「PLOS ONE」のオンライン版で発表されました。

  〇 論文名:Remodeling mechanisms determine size distributions in developing retinal vasculature
  〇 著者名:Osamu Iizuka, Shotaro Kawamura, Atsushi Tero, Akiyoshi Uemura, Takashi Miura.
  〇 雑誌名:PLOS ONE
  〇 DOI:10.1371/journal.pone.0235373
   

河村先生より学生さんへメッセージ

  三浦先生のご指導の下、飯塚さんと取り組ませていただいた研究活動が、英語論文としてPublishされることになりました。
  
  学部2年生頃から三浦先生の研究室に出入りをさせてもらい、学部4年生の頃にマウスの網膜系の発達を数理モデルで説明できるかというテーマで研究活動を開始しました。論文という形に仕上がるまで4年近くかかりましたが、長年携わってきた活動が英語論文という成果となったことは感無量であり、喜びもひとしおです。
  
  研究活動自体は、成果がうまく出ず苦しい時期もあり、或いはとんとん拍子にデータが出そろうなど、紆余曲折を経ながら進みました。また、論文を投稿した後もrejectやreviseを繰り返すなど、苦い思いもしました。ただ、どんな時も諦めずに教え導いてくださった三浦先生のおかげで英語論文という成果に結びついたと思います。
  
  研究活動は、論文という成果を生み出すだけでなく、適切な文献の検索、資料・データの批判的な解釈、ロジックを組み立てる思考、といった能力を涵養する場でもあると感じました。これらの能力は、研修医レベルの自分でさえも、実臨床の場で役に立っていると実感します。
  
  本学には学部3年生の時に研究室配属があり、多くの学生は初めて研究活動に参加することになります。ただ、論文や学会発表といった形で研究をこの世に送り出すところまで係ることは、少ないのではないでしょうか。
  
  研究や論文というと、とかく堅苦しいイメージがあると思います。私が最初に三浦先生の研究室へ伺ったのは、なんとなく楽しそうだな・面白そうだなといった興味本位からです。最初に感じた「面白そう・楽しそう」を続けられたからこその、成果だと思っています。本学には、世界レベルの研究室へ簡単にアクセスできる機会にあふれています。またとないチャンスが転がっているのですから、ビビっときた先生や研究室の門を叩いてみてはどうでしょうか?最初の直感と諦めない気持ちがあれば思わぬ成果となって帰ってくるかもしれませんよ? 
  
  最後となりましたが、ご指導くださった三浦先生、様々なご支援をいただいた共著者の皆様、感謝の念に堪えません。この場を借りて深くお礼を申し上げます。今日までご指導ご鞭撻を賜り、誠にありがとうございます。
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