学生生活

2012年08月10日

その他

第36回阿蘇シンポジウム

 7月初めに阿蘇地方を含む北部九州を襲った集中豪雨の影響が懸念されましたが、本年も無事に第36回阿蘇シンポジウムが阿蘇リゾートグランヴィリオホテルを会場に開催されました。このシンポジウムに、医学部生命科学科からは、2年生6名、3年生9名、4年生5名の合計20名の希望者が参加しました。

 昭和52年から(財)化学及び血清治療法研究所が阿蘇で毎年夏に開催するほぼクローズドのシンポジウムは、主催者の化学及び血清療法研究所での研究開発と密接に関連した微生物学や免疫学を中心とした基礎および臨床研究に関する専門の研究者が研究発表や討論を行うもので、その質の高さは国内外の注目を集めてきています。

 今年のテーマは「バイオメディカルサイエンスの本質を問う」で、平成24年8月3日の午後から4日午前中にかけての一泊二日の日程で開催されました。本年は、熊本大学の山村研一教授、京都大学の渡邊武特任教授(九州大学名誉教授、元生体防御医学研究所長)並びに鹿児島大学の丸山征郎特任教授の3名の世話人の先生方により著名で活発に研究を展開されている多くの講師の先生方が選ばれ、とても充実したシンポジウムでした。
 一日目の「がん幹細胞の性状解析と新規がん治療戦略(慶応大学・佐谷秀行教授)」、「AIMが繋ぐ代謝・循環器・消化器疾患」と題した宮崎徹先生(東京大学)のお話、また、高橋政代先生(理化学研究所)の「iPS細胞の網膜疾患への応用」や柳田素子教授(京都大学)の「新しい腎臓病学をめざして」等のお二人の女性研究者によるお話は、分かりやすくまとまっており、生命科学科の学生達にもインパクトがあったと思います。また二日目の午前中の岡部勝教授(阪大・微研)の「受精に必要な分子はあるのか:ノックアウトマウスからの検証」では、受精過程においてそれまで重要と考えられていた遺伝子の機能が、ノックアウトマウスの樹立を通した検証の結果、ことごとく「重要度」に対する認識を変更せざるを得なくなった事例を数多く紹介され、「これまでの研究は何だったのか?」という厳しい総括をされました。これらのお話を拝聴することで、参加者の多くが、研究に取り組む姿勢・視点を新たにできたのではないかと思われます。
 

 
 

2年生

3年生

4年生

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