学生生活

2013年06月03日

専攻教育

平成25年度 生命科学入門 体験学習①

 


平成25年5月30日(木)の「生命科学入門 体験学習①」では、生命科学科第7期生15名は、「生物学的医薬品」開発・製造の拠点の一つである熊本県の化学及び血清療法研究所(通称:化血研)の見学をしました。

 
九大のマイクロバスで化学及血清療法研究所 菊池研究所に到着後に、厚生会館「こもれび」内の職員食堂で昼食をとった後は、今回の見学のお世話役を担当された研究推進部の岡さん(九大理・化学)から化血研全体の事業内容についてDVDを用いての説明を受けました。その後、同じ敷地内の遺伝子組換えタンパク質の製造施設KR棟を見学しました。最初にポスターで製造工程についての説明を伺い、多段階の空調システムで厳密に管理された部屋を、見学者にも配慮された大きなガラス窓越しに見ながら、組換えアルブミン遺伝子を導入した酵母を大量に培養・処理する工程の流れを理解することができました。酵母細胞内で合成されたアルブミンは細胞外に分泌されるように工夫してあり、培養液中のアルブミンを回収し、数段階の巨大なカラムクラマトグラフィーシステムによる精製が行なわれていました。

その後、今年の3月に竣工した新型インフルエンザワクチン原液棟(FC棟)を見学しました。季節性インフルエンザに対するワクチン製造は、ニワトリの有精卵にウイルスを感染させ、大量に増殖させた後に、ウイルス粒子を精製し処理する方法がとられていますが、新しい施設では動物の培養細胞の系でパンデミック対策用のワクチンを製造する方法が採用されており、システムの調整中の設備について説明を受けながら見学しました。

 
2つの施設の見学の後には、九大OBの職員の方達との懇談会、その後化血研の採用に従事されている人事部の倉元さんから大学での学びについてのアドバイスを伺いました。限られた時間の滞在でしたが、施設見学中の所員の方達との質疑応答で理解を深め、「感染症や疾病の予防と治療に貢献し、国民の健康に寄与する」という理念の下で、多くの方達が日々取組んでおられる一端を垣間みることができました。夕方6時過ぎに、無事に伊都キャンパスに戻りました。




見学の様子(KR棟)

 

 

見学の様子(FC棟)

 

■ 学生の感想文[PDF]
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