学生生活

2015年06月12日

専攻教育

平成27年度 生命科学入門 体験学習②


SAGA HIMATにて 


  生命科学科2年生12名は平成27年5月28日(木)の「生命科学入門 体験学習②」で、鳥栖エリアにある九州国際重粒子線がん治療センター並びに久光製薬関連のくすり博物館等の見学をしました(引率者:国際医科学教育ユニット 高橋)。

  最初の訪問施設は、平成25年に鳥栖に開院した九州国際重粒子線がん治療センター(通称:SAGA HIMAT)で、副センター長の塩山先生にご案内いただきました。日本では、今や二人に一人はがんに罹患する時代となっており、我が国4か所目、九州では初となる重粒子線の治療施設のニーズは非常に高まっています。初めに2階のカンファレンス室で塩山先生から、広がるがん治療の選択肢の一つとしての放射線治療について導入のお話をしていただきました。従来からのX線・γ線等の光子線による治療(保険適用)とは異なり、先進医療と位置付けられている重粒子線(炭素線)の特徴について丁寧に説明していただきました。続いて、4人ずつ3グループに分かれて、塩山先生に施設内を案内していただき、実際に治療が行われている現場を見学させていただきました。
  

SAGA HIMATセミナーの様子

治療室の見学

集合写真

  お昼は、動物業者の九動株式会社で、北村さん、渡辺さん他社員の皆さんの歓迎を受け、ランチョンセミナー形式で実験動物としてのマウスについてお話をしていただいた後、施設の見学をさせていただきました。


九動 ランチョンセミナー

施設見学の様子

集合写真
  
  次の中冨記念くすり博物館では、まず、館長の斉田さんに博物館の由来についてご説明いただきました。案内役の相原さんには、入口ロビーの壁面を飾る「生命の種子:SEMI DI VITA(チェッコ・ボナノッテ作)」や、1階展示室にある19世紀末のロンドンの調剤薬局を移設再現したアルバンアトキン薬局(Alban Atkin Chemists)、さらに2階展示室では「田代のくすり」、復元された江戸時代の薬舗、生薬の理解のための色々な展示等について、丁寧にご説明いただきました。また、併設されている薬木薬草園では、「くすり」になる様々な植物についての説明を受けながら見学することができ、本の中でしか知らなかった植物の実物をみることができました。
  

薬の博物館 見学の様子

 薬の博物館 見学の様子

 薬の博物館 見学の様子

薬の博物館集合写真

薬草園 見学の様子

薬草園 見学の様子
  
  最後に訪問した久光製薬鳥栖工場では、スライドによる会社と製品の説明を受けた後、きれいに清掃された敷地内のサロンパス並びにモーラスの2つの製造工場の見学をしました。1847年(弘化4年)に小松屋としてスタートした会社は、貼り薬(TDDS: Transdermal Drug Delivery System 経皮薬物伝送システム製剤)に特化して研究開発・製品化を進め、常に改善を続けてこられたことを知りました。製品を作る過程での様々な工夫についてのご説明もいただき、学生達の興味を引いたようです。
  
  今回の訪問先は4箇所と多かったのですが、鳥栖エリアで完結したのでコンパクトな見学でした。夕方5時前に、無事に病院キャンパスに戻りました。

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