在学生の声

在学生の声

研究に特化した恵まれた環境です。
研究に少しでも興味があれば、ぜひ学んでみてください。


令和5年度 生命科学科4年 伊藤 鈴華さん

生命科学科を志したキッカケを教えてください。

 母が看護師でやりがいを持って働いている話を聞いている内に、漠然と医療関係者を目指していました。最初は医師を目指していたのですが、センター試験の結果が思わしくなく、どこに進学しようか悩んでいるときに予備校の先生から生命科学科を紹介していただきました。最初は何をする学科なのかわからなかったのですが、医学科と同じ勉強をしながら基礎研究を学べるという事を知りました。
 また、私が高校生の時に、本庶佑先生(京都大学)がノーベル生理学・医学賞を受賞されました。本庶先生は免疫をつかさどる細胞にある「PD-1」という新たな物質を発見し、新しいがんの治療の方法を発見したことで同賞を受賞されています。私も先生の研究に刺激を受け、研究って楽しそうだなと思い、最終的に生命科学科を選びました。

受験勉強は大変でしたか。

 私は理科や社会で暗記する事が得意でしたが、国語は苦手でした。短期記憶が得意だったので、高校の定期テストで赤点をとる事は無かったのですが、大学受験は短期間の勉強では上手くいかない事が多くて、高校生の時は、形は勉強していたけど全然通用するレベルではなかったです。勉強というのは自分のものにしないと意味がないと気付いてからは、より一層”理解すること”に力を入れて頑張りました。
 生命科学科だから理系教科だけができればいいわけではなくて、英語など文系教科も大事です。論文は英語ですし、学会では英語での発表もあります。また見落としがちですが国語も重要で、研究はするだけではなく、ちゃんとそれを伝えなければいけないのです。自分の研究がどう有用なのかを伝えるための論理的な文章力やプレゼン力が大切だと身に染みて思います。

入学してからの学習について教えてください。

 1年生のときは伊都キャンパスで基幹教育科目を学び、2年生から病院キャンパスで専門科目を学びます。2年生から勉強のボリュームが多く、高校の頃とはレベルが違い、一回のテストで分厚い教科書一冊分の範囲があります。生理学や生化学、神経解剖など科目はたくさんあり、毎月のように試験があります。学習する上で覚えなければいけない量も多いですが、暗記が得意だったので、そこは役に立ちました。

研究している事を教えてください。

 生体防御医学研究所の免疫ゲノム生物学分野でB細胞を中心とした免疫、特に自己免疫疾患などの研究に取り組んでいます。免疫はウィルスや細菌に対して生体を守るシステムですが、時に自己に対して免疫が働いてしまうことがあり、これによって身体にダメージが生じる病気が自己免疫疾患です。聞きなじみのある自己免疫疾患としては関節リウマチなどが挙げられます。
 私は自己免疫疾患の中でも全身性エリテマトーデス (SLE)という病気について研究をしています。SLEはB細胞によって自己に反応する抗体(自分の体を攻撃してしまう抗体)が産生されることによって生じる病気です。病気が起こる原因についてはまだ不明な点が多く、難病に指定されており、完治が難しい病気です。今はSLEを発症するマウスを用いて、病気の原因になる抗体やそれを作るB細胞に注目した研究を進めており、将来的にSLE患者さんの治療に結び付くような研究にしていきたいと思っています。
 

学生生活で印象に残っている事を教えてください。

 2年生の時に神経解剖学の授業で、ご献体の脳を取り出して解剖する実習を行いました。教科書で勉強するとピンとこないことも多くありますが、実物を見て「こういう事だったんだ」と結び付いて、大変勉強になりました。
 また、生命科学科は少人数制で1学年12名の為、先生が一人一人に割いてくださる時間も多く、先輩方からも実験時などたくさん教えていただける環境です。同級生や上級生みんな仲が良く、充実して過ごせました。
 3年生ではポスター発表、4年生では卒論発表と、大きく2つの研究発表の場がありますが、その時に同期と質疑応答や意見交換をして充実していました。
 卒業研究に関してもとてもよい環境でした。私の所属している研究室では大学院生として医師もいらっしゃるのですが、臨床経験のない私一人で研究していては実際の患者さんや病態の事は想像がつきにくいこともあるのですが、臨床の場で働いている医師がいるおかげで、研究対象の病気の「何が1番の問題なのか」、「どのような治療が切望されているのか」という鮮明なイメージもつき、刺激を受けました。

授業以外で印象に残った事を教えてください。

 高校生の時オーケストラ部に所属していたので、大学の部活も大橋キャンパスのフィルハーモニー管弦楽団に入って、そこでコントラバスをやりました。芸術工学部の学生が多く、個性的なメンバーばかりで一緒に活動をしていて楽しかったです。練習は週に4回ありましたが、学業と両立するため無理はせずに自分のペースで部活に参加し、年に1、2回ある演奏会に向けて練習を頑張りました。また、芸術工学部フィルハーモニー管弦楽団に所属したおかげで他大学とも交流ができ、演奏会に出演する機会が多数あったので、やって良かったと凄く思います。
 アルバイトは塾の講師をやっていました。中学生の20人位のクラスを教えていて、授業の準備が大変でしたが、やりがいは凄くありました。教えた教科でテストの点数が上がったり、志望校に合格してくれたりしたのがとても嬉しかったです。またパンが大好きなので、パン屋さんでも働きました。大学の勉強や研究で大変な時でも息抜きになって楽しくやれました。

研究室配属や卒業研究のことについて教えてください。

 3年生の6月から研究室配属が始まり、前期1カ月と後期の4カ月間最大5カ所の研究室を回れます。研究室ごとに内容が全く違い、視野を広く持つことができて勉強になりました。
 最初は、うつ病やアルツハイマー病などの精神神経疾患に興味があったので、アレルギー防御学分野にお世話になりました。アルツハイマー病と免疫の関連などを研究していく中で、もっと免疫について詳しく勉強したいと思い、最終的には4年生の卒業研究の場として免疫ゲノム生物学分野を選びました。
 近い目標は、修士課程の内に論文を出す事です。教授や先輩方とも相談しながら完成させたいです。修士課程以降の進路に関してはまだ決めていないですが、毎日コツコツとやるべき事をやっていって自分に合った将来を見つけられたらいいなと思います。

最後に生命科学科を目指す学生さんにメッセージをお願いします。

 九大の生命科学科は全国でも数少ない医学部管轄の生命科学科で、医学の知識を学べます。評価が高く、著名な先生もいて、最先端の研究を学ぶ事ができる環境です。生命科学科を目指す人は研究者になりたい人だけというイメージですが、私みたいに漠然と研究楽しそうだなと生命科学科に来た人もいます。入学してからでもやりたい事が見つかると思うので、研究をやってみたいと思う気持ちが少しでもあれば、生命科学科を目指してみてもいいと思います。
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